2026年9月25日(金) YouTube 番組について
NG+ ゲームビジネスの朝刊、毎朝5分。
国内2026-09-25

カバー、上半期の営業利益予想を81%上方修正して35億円へ──『ホロドリ』好調でライセンス・タイアップ領域が計画超過

9月25日(金) 朝刊出典: gamebizこの日の朝刊まとめを読む

ホロライブプロダクションを運営するカバー(5253)は9月24日、2027年3月期第2四半期累計(2026年4月〜9月)の業績予想を上方修正しました。売上高は従来予想の222億7000万円で据え置く一方、営業利益を19億3000万円から35億円へ81.3%引き上げています。

経常利益は19億3000万円から34億円へ76.2%、最終利益は13億5000万円から23億円へ70.4%の上方修正です。1株当たり利益は20円56銭から35円3銭になります。前年同期の実績と比べると、売上高は2.3%増、営業利益は31.2%増、経常利益は27.1%増、最終利益は15.0%増です。四半期単体で見ると、第2四半期の営業利益は28億4900万円と過去最高になる見通しです。

注目されるのは、売上高ではなく利益だけが大きく上振れている点です。カバーの説明によれば、背景にあるのは売上構成の変化です。マーチャンダイジング領域は在庫不足やトレーディングカードゲームを含む商品の投入時期などの影響で期初計画を下回りました。一方、7月にサービスを開始したスマートフォンゲーム『hololive Dreams(ホロドリ)』が期初想定を上回る初速を記録し、これに伴ってライセンス・タイアップ領域が計画を上回って推移しました。

一定のコストが発生するマーチャンダイジングが計画を下回り、比較的収益性の高いライセンス・タイアップが伸びた。その結果、売上高はほぼ計画どおりでも利益は大きく上振れした、という構図です。

『ホロドリ』は第1四半期決算の時点でも、事前登録者数160万人を突破し、サービス開始初日に100万ダウンロード、その後200万ダウンロードを超え、リリースしたすべてのストアでセールスランキング1位を獲得していました。カバーは当時から「期初想定を上振れて推移」と説明し、ゲーム分野を「持続性の高い事業の柱」と位置づけていました。今回の上方修正は、その好調が第2四半期も続いたことを業績面から確認するものです。

一方で通期の業績予想は据え置かれました。カバーは、上半期の上振れ要因が下半期の事業展開に与える影響を現時点で合理的に算定することは難しく、継続性について引き続き精査中としています。モバイルゲームはサービス開始後のユーザー動向や課金状況で業績が上下しやすく、特に新作は期初段階で通期を精度高く見通しにくい面があります。

カバーは『ホロドリ』を「ゲーム領域を通じた新たなファン接点の創出」と位置づけてきました。ゲームを入口に、これまでホロライブに触れていなかった人が配信、音楽、ライブ、グッズへと広がっていく、という考え方です。ただし今回の開示から確認できるのは、ゲーム自体の好調とライセンス収益への波及までで、IP全体への広がりについては中間期の決算発表を待つことになります。

IPを持つ側がゲームを出したとき、その収益はゲーム単体の売上だけでは測れない、というのが今回の数字の読みどころです。ゲームが当たると、ライセンスやタイアップという別の、しかも利益率の高い蛇口が開く。IPを軸に商売を組み立てている作り手にとっては、参考になる構図といえます。

▶ この回の放送を見る(5:11)
月蝕綺譚 -Luna Occulta- PR 月蝕綺譚 -Luna Occulta- 喰われた月の下で、逢いましょう。放置系・和風ダークファンタジーRPG