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海外2026-09-22

ゲームのチートは85億ドル産業──アクティビジョンが推計を引用、開発者250人調査では69%が「重大な問題」と回答

『Call of Duty』の不正対策を担うアクティビジョンのチーム「Team Ricochet」が、ゲームのチートは85億ドル規模の産業だとするデータを引用しました。元になっているのは、脅威情報プラットフォームIntorqaが今年発表した推計です。同社は分析した15タイトルから、チート開発者が年間およそ35億ドルを得ていると見積もっており、スプーフィング(なりすまし)やアカウント売買といったサービスを含めると85億ドルまで増えるとしています。

対策側の実績も公表されました。アクティビジョンはブログ記事で、Team Ricochetが「375を超える転売事業を妨害し、80件を超える警告書を送付し、31の主要なチート販売元の閉鎖を後押しした」と説明。先月は不正対策の一環として、7万件を超える新規のハードウェアBANを実施したとしています。

同じIntorqaのデータは、不正対策を提供するAnybrainのホワイトペーパー『The Rise of Cheating As A Service』でも引用されました。AnybrainのCEO兼共同創業者André Pimenta Ribeiro氏はGamesIndustry.bizに対し、「悪意ある者たちは、オンラインゲームのチートを立派な商売に変えてしまった。一般に『Cheating as a Service』と呼ばれるものだ」と述べています。

同氏は手口の変化についても語りました。「過去30年で、チートは高度で絶えず進化する産業へと姿を変えた。最近の手法では、生成AI、リアルタイムの問題解決ツール、隠したハードウェア、デジタルIDのなりすましなどを使ってセキュリティを回避してくる」。この速さが攻撃側の優位になっており、対策ソフトに合わせて道具をすぐ調整できるため、収益とプレイヤーの信頼が削られていくと指摘します。「もう単一のツールで解決できる問題ではない。最良の結果を出しているスタジオは、セキュリティを銀の弾丸ではなく自社の技術スタックの一部として扱っているところだ」

Anybrainは調査会社Atomik Researchに委託し、オンラインの対戦型マルチプレイヤーゲームをリリースした米英の開発者250人に調査を行いました。その結果、69%のスタジオがチートを「重大、またはきわめて重大な問題」と考えており、半数超が「プレイヤー継続率の測定可能な低下、あるいは収益の損失」を報告しています。Anybrainは「チートが行き過ぎれば、プレイヤーの忠誠心とタイトルの生涯価値(LTV)を大きく損ない、評判のよい別のゲームへ移ってしまう」と述べています。

導入状況も分かれています。76%はすでに不正対策を導入済みで、多くが複数のソリューションを併用していました。Anybrainはこれを「セキュリティの技術スタックとして構えるやり方が、ゲームにおける不正対策の主流になりつつある」と読み解いています。一方、未導入は24%。理由の最多は「まだ機能する対策が見つかっていない」で25%、続いてコミュニティからの反応への懸念と、チートは問題ではないという認識が22%でした。未導入の開発者のうち69%は「これまで一度も自社のゲームに不正対策を入れたことがない」と答え、31%は「導入したが後に外さざるを得なかった」と回答しています。外した理由は、パフォーマンスへの悪影響、ゲームデザインとの干渉、効果が乏しかったことでした。

投資は増える方向です。93%がアクティビジョンのTeam Ricochetと同様に、自社内に不正対策の専任チームを置いていると答え、88%が今後12か月で不正対策への投資を増やす計画だとしています。導入を進めている企業のうち47%は、専用の予算が付いたから着手できたと回答しました。

個人開発者にとっての意味は、対戦要素を入れる判断のコストが上がっている点にあります。オンラインの競技性を持たせるなら、不正対策は運営費の一項目として最初から見積もる必要があります。調査で目を引くのは、外した側が31%もいることです。性能低下やデザインとの衝突で撤去に至った例が現実にある以上、後付けで載せるより、どこまでサーバー側で判定するかを設計段階で決めておくほうが安全です。

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