家族向け体感ゲーム機Nex Playground、シリーズEで1.5億ドル調達──販売100万台突破、2027年に日本・韓国へ参入
家族向けの体感型ゲーム機「Nex Playground」を手がけるNex Teamが、1億5000万ドルの資金調達を実施しました。同機の販売台数は100万台を突破しています。サブスクリプションの登録者数は過去18か月で7倍に増え、100万人の有料会員に近づいており、同社は年内にこの節目を超える見通しを示しています。
シリーズEのラウンドはBaillie GiffordとBAI Capitalが共同主導し、NBA Investments、Logitech、Medici Capital Partners、Raine Groupが追加で参加しました。あわせてJPMorganとの新たなクレジットファシリティも確保しています。調達資金は国際展開に充てられ、年内のドイツ参入に続き、2027年には日本と韓国への参入が予定されています。在庫、サプライチェーン、市場投入の各施策にも投じられます。米国、英国、アイルランドでの成長も引き続き優先されます。
経営体制も強化されました。NianticとZyngaを経たJeff Shouger氏がCFOに就任し、取締役会にはElectronic Arts創業者として知られるBing Gordon氏とともに加わります。CEO兼共同創業者のDavid Lee氏は「家族には、体を動かし、成長し、つながり、楽しむという普遍的なニーズがある。Nex Playgroundへの反響は、アクティブな遊びがそのニーズに意味のある規模で応えられることを示してくれた」とコメントしています。
ドイツでの価格は319ユーロです。同社のThomas Kang社長は英国での立ち上げについて「予測を上回っており、良い兆候だ」と述べ、Smyths、Argos、TikTok、Amazonといった複数チャネルで展開するなかで、とくにTikTokが英国では発見と購入転換の強力な経路になっていると説明しました。英国投入から2か月で1000人以上のクリエイターがTikTok上で製品の使い方を紹介する動画を投稿しており、その大半は同社のマーケティング施策とは無関係な自発的な投稿だといいます。
部材とメモリの不足を受け、米国での本体価格は今年249ドルから299ドルへ引き上げられました。Lee氏はこの価格が「コスト増をすべて吸収できてはいない」と認めつつ、それ以上の値上げは行わない方針を示しています。定額サービス「Play Pass」の価格も年間89ドル、四半期49ドルのまま据え置かれています。同社によれば、サブスクリプションのアタッチレートは上昇を続けており、一部のコホートではすでに90%を超えているとのことです。
個人開発者と中小スタジオにとって注目すべきは、カタログの作り方です。Nex Playgroundは60本強の厳選されたラインナップで運用されており、Kang氏は「数千本のゲームをプラットフォームに載せることは目標ではない。高品質なゲームを有限の本数だけ揃え、発見を簡単で家族向けに保ちたい」と述べています。IPパートナーは選定制ですが、Lee氏は「質の高いスタジオと組みたいし、インディースタジオも一部入ってきている」としています。
さらに興味深いのは、旧世代の体感ゲーム資産の再活用です。Kang氏は「大手パブリッシャーはすべて、自社の旧Kinectカタログ、Wiiカタログを見直せないかと打診してきている」と語りました。実例として、2013年にSmoking Gun Interactive(現Keywords傘下)がKinect向けに出した『Freefall Racers』がNex Playground向けに移植され、最初の1か月で15万世帯にプレイされています。Lee氏は初年度で50万世帯に届くと予測しています。SegaとBandai Namcoとの提携による『Sonic Forces: Rival Rush』『Pac-Man』も投入済みです。眠っていたモーション操作向けの資産に、現役の出口ができたという構図です。
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