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開発者の目2026-09-17

インディー開発は商売として成り立つのか──2026年1月のSteam新作1230本のうち、100万ドルを超えたのは16本

ゲームの発見(ディスカバリー)を専門に分析するGameDiscoverCoのサイモン・カーレス氏が、「今のゲームビジネスは平均的なインディー開発者にとって持続可能か」という問いに、データと実感の二つの側面から回答しました。きっかけは、Mike RoseとRami Ismailのポッドキャストで「インディーをやっている今、これは続ける価値があるのか、と一番よく聞かれる」と問われたことだといいます。

まずデータです。2026年1月にSteamで発売された有料の新作は1230本。このうち生涯売上(LTD)が100万ドルを超えたのは16本、率にして1.3%でした。自己資金50万ドルを投じて自主販売した場合、返金やチャージバック、Valveの30%を差し引いた手取りで55万ドル以上を回収し黒字化するには、この16本に入る必要があるという計算になります。

パブリッシャーから50万ドルの資金を受けた場合はどうか。リクープ条件によりますが、標準的な料率で見て1月発売分のうち完全に回収できたのは約7本、0.6%程度だとカーレス氏は見積もります。予算を10万ドルまで下げても、自主販売で手取りが損益分岐に乗るのは1230本中80本にとどまります。1月は閑散期であり、2026年の月によっては100万ドル超えが20〜30本に達する月もあること、非カジュアル系の一部はコンソール展開で追加収益を得られることを同氏は但し書きとして添えていますが、「それでも基本的な計算は変わらない」としています。

実感の側では、同氏は「10km級の小惑星がゲームビジネスに向かっているわけではないが、昔に戻ることもない」と語ります。背景にあるのは、ゲームを作れる人が非常に多くなったという構造変化です。学校を出たばかりの人、生活コストの低い地域の人が半ば職業的に作るケースが増え、それは人気の面ではむしろ不利に働かないこともある。したがって「すでに当たった作品を自分で保有していて、そこから収益が続いている」状態でなければ、ゲームで長く専業を続けるのは今後さらに難しくなる、という見立てです。

同氏の結論は、ビジネスとして機能するのは(a)カタログ全体の厚みを持つパブリッシャーか、(b)低いコスト基盤から注目作を生み出した少人数チーム、のいずれかだというものです。例として挙げられたのは、シングルプレイでMOD対応のロースペックなBattlefield風タイトル『Ravenfield』で、2017年以降に1500万ドルを売り上げたとGameDiscoverCoは推計しています。給与を必要とする複数人チームであるほど状況は厳しく、それは今後も続く。だからこそ「従来とは違うやり方でゲームを作る道を見つける必要がある」というのが同氏の提言です。数字を見て、勝負を降りる時と走る時を知ることが、まず必要になります。

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