2026年9月20日(日) YouTube 番組について
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朝刊まとめ2026-09-20

9月20日(日)の朝刊まとめ

6:17

海外Steamの「割引&イベント」欄がパーソナライズ化か──埋もれたインディーの流入が1か月で7341件、その前の5か月は14件

Valveが運営するSteamで、これまで人目に触れにくかった小規模作品へのストア流入が急増している、という報告が業界内で共有されています。きっかけは、マーケティング調査機関GameDiscoverCoの創業者Simon Carless氏が9月9日付のニュースレターで示した観測です。同氏は、一部の小規模タイトルでSteamトップページからの流入が以前より増えていることを確認し、その理由としてトップページ内「割引&イベント」セクションの変更を挙げました。

「割引&イベント」は、セール中の作品や各タイトルのイベント情報が並ぶ枠です。Carless氏によれば、この枠がログイン中のユーザーの好みをより強く反映する形に変わったとみられます。従来は売上規模の大きいタイトルに表示が偏っていた場所でした。

この見立てを受けて実際に調べたのが、インディーゲームパブリッシャーHooded HorseのCEO、Tim Bender氏です。同氏は、現在ではユーザーレビューが100件未満、あるいは数千件程度のインディーゲームもこの枠に並ぶようになったと報告しました。自身がページを読み込んだときには、1980年代後期から1990年代前期を思わせる「Gold Box」シリーズの『ダンジョンズ&ドラゴンズ』作品が表示されたそうです。4年前にリリースされ、レビュー数は300件未満、しかし同氏の好みにはまさに合致する1本でした。

数字はさらに直接的です。Bender氏が公開したあるインディーゲームのトラフィックデータでは、直近1か月間に「割引&イベント」経由の流入が7341件ありました。それ以前の5か月間は、合計でわずか14件です。同氏は、小規模作品を扱う知人からも、ほぼゼロの状態から数千件へ増えたという同様の事例を聞いていると述べています。

ただし注意点があります。Valveはこの変化について説明しておらず、実際に仕様変更が行われたという確証はありません。観測された流入の増加が、恒久的な仕様変更によるものなのか、一時的な調整やテストによるものなのかも現時点では判断できません。

とはいえ、Steamがパーソナライズ機能を継続的に強化しているのは事実です。2026年6月には、ユーザーの好みに合いそうな発売予定作品をまとめて表示する「パーソナルカレンダー」が正式に実装され、このときも多くのウィッシュリスト登録を獲得したという販売元の声が寄せられていました。

個人開発者にとっての意味は、ストアの露出を勝ち取る条件が「規模」から「合致」へ少しずつ寄っている可能性がある、という点にあります。仮にこの変化が定着するなら、レビュー数の少ない作品でも、好みの合うユーザーの前に置かれる道が生まれます。そこで効いてくるのは、自分の作品が誰の好みに刺さるのかをストアページ側で正しく名乗れているかどうか──タグ、ジャンル、比較対象になる作品との近さといった、プラットフォームが読み取る情報の整え方です。加えて、この枠がセールやイベントを起点にしている点も見落とせません。流入の器が用意されていても、セールやSteamのイベントに参加していなければ、そこに並ぶ機会自体が生まれないことになります。

出典: AUTOMATON

海外miHoYo、AI音声サービスに勝訴──上海の裁判所が75万元の賠償命令、『原神』63キャラの声を無断で複製し販売

『原神』を手がけるmiHoYoが、中国で法的な勝訴を収めました。上海の裁判所が、社名を明らかにされていない生成AI開発企業に対し、75万元(約11万2000ドル)の支払いを命じたものです。同社が『原神』のキャラクターボイスを不適切に複製し、販売していたと認定されました。

この件を報じたのは中国メディアのThe Paper(澎湃新聞)で、Automaton Mediaを経由してGame Developerが伝えています。The Paperの記事によると、本件は生成AIで他社が制作したボイス作品を再現する行為について、上海で初めて「不正競争」として争われた事例とされます。

miHoYoの主張は2点にわたりました。ひとつは、被告が生成AIを用いて『原神』63キャラクターの声を複製したこと。もうひとつは、ゲーム内の「画像とストーリーアニメーション」を宣伝に流用し、その音声パックを顧客に販売していたことです。裁判所はこれを、作品の人気に便乗する意図を示すものと判断しました。

命令が出たのは6月30日で、被告には該当アセットの配布停止とmiHoYoへの損害賠償が課されています。被告はいったん控訴しましたが、その後の数か月のあいだに控訴を取り下げたと報じられています。

この判断が持つ意味は、中国の裁判所が、ゲームキャラクターの見た目や声といった著作物を生成AIで再現する行為をどう評価するのかについて、一定の指針を示した点にあります。中国市場で事業を展開する開発者にとっては直接関係する情報です。

同時に、生成AIの普及があまり語られない形のリスクを生んでいることも浮かび上がります。第三者の企業が、許諾も対価もなく著作物を再現できるツールを作り、それを販売できてしまうという構図です。2023年には声優のVictoria Atkin氏とTim Friedlander氏が、自分たちの仕事がサードパーティのAI音声ツールでプレイヤーによって再現され、他のゲームに差し込むMODとして使われている実例をGame Developerに語っていました。そうしたAIツールの提供元の一部、たとえばElevenLabsは、ゲーム開発者向けにもサービスを売り込んでいます。

なお、今回の判断はあくまで「生成AIで著作物を複製し販売する行為」を対象としたものであり、著作物をAIの学習データとして利用することの是非という、なお決着していない論点までは扱っていません。

個人開発者の視点では、この件は両側から読めます。自分の作品のキャラクターボイスが無断で商品化された場合に、少なくとも中国では不正競争として争える前例ができたこと。そして裏返しに、AIボイスツールを自作に使う際、そのツールが何を学習し何を再現しているのかを把握しないまま採用すると、利用者側が矢面に立ちうることです。特に「特定の作品のキャラクターに似た声」を売りにするツールは、出力物が自作に入った時点で自分の問題になります。

出典: Game Developer

国内サンリオ・東映・パルコが語るゲーム参入の狙い──サンリオは3年で10タイトル・30人体制、東映は既存IPに頼らずオリジナルから

東京ゲームショウ2026の会期中、9月17日に「異業種からの挑戦~サンリオ、PARCO、東映が語るゲームパブリッシング事業の狙い」というフォーラムが開催されました。登壇したのは、サンリオ デジタル事業本部 本部長の濵﨑皓介氏、東映 上席執行役員 事業推進本部長 新規事業開発部長の吉元央氏、パルコ ゲーム事業開発部 部長の西澤優一氏の3名。モデレーターは日経Gaming編集長の平野亜矢氏が務めました。

3社の動きはほぼ同時期です。パルコは2025年8月19日にPARCO GAMESの立ち上げを発表し、サンリオはSanrio Gamesを、東映は東映ゲームズを、いずれも2026年4月21日に発表しました。異なる強みを持つ3社が相次いでゲーム事業への参入を表明した理由が、パネルディスカッション形式で語られています。

サンリオは、ライセンス事業・グッズ展開・ロケーションベースエンターテインメントを土台に、デジタルゲーム、映像、スポーツを積み上げてファンダムを広げる「サンリオ灯台構想」を掲げています。同社が重視するのは「サンリオキャラクターへの原体験」で、幼少期にどのキャラクターとどう触れ合ったかが大人になっても影響を持つという考えから、デジタルデバイスとゲームの重要性を強く意識してきたといいます。自社パブリッシングに踏み込んだ理由について濵﨑氏は、「今のゲーム市場は、サンリオが直接動くことで獲得できる分野がある」と説明。Apple Arcadeを起点にコンソールへも展開した『Hello Kitty Island Adventure』の好評も後押しになったそうです。

サンリオが狙う場所も明言されました。AAAとインディーの中間にあたる、いわゆるミドルタイトルです。AAAほど極まった体験を届けるわけでもなく、インディーほど作家性を出すわけでもないミドル規模は近年ペイしにくくなっていますが、そこにサンリオIPという付加価値を乗せれば勝機があるとにらんでいます。体制づくりについても具体的な数字が出ました。事業開始前のヒアリングで「ゲームは1本だけ作って当たる事業ではない。利益を出すには6本程度の制作・リリースを見込むべき」という知見を得たことから、向こう3年で10タイトル程度をリリースする計画を策定。現在は中途採用を含め30名ほどの規模になっているとのことです。

東映は、IPをゼロから創出できるだけでなく、放送・配信、マーチャンダイジング、イベント、海外展開までをグループ内で展開できる点が強みです。ゲーム参入の理由として「映像以外のチャンネルからIPを創出してもよい時期にさしかかっている」「プラットフォームを通じて世界中にIPを届けられるゲームは、グローバル展開にも適う」という2点が挙げられました。東映ゲームズは『HINO』『DEBUG NEPHEMEE』『KILLA』といったオリジナルタイトルのパブリッシングからスタートします。「仮面ライダー」「プリキュア」といった強力なIPを持ちながら既存IPに頼らない判断をしたのは、既存ファンダムにゲームを届けるのではなく、東映というブランドをより幅広いユーザーに知ってもらうところから始めるためだと吉元氏は語りました。目標は、映像作品起点でゲーム化するのではなく、ゲーム起点で映像作品へ広げられるIPの創出です。

パルコは、商業施設を軸に演劇、音楽、ギャラリー、コラボカフェなどカルチャーに寄り添う事業を展開してきました。中期経営計画にIPとグローバル戦略を掲げており、「近年勢いを増し続けているゲームカルチャーに対してもっとできることがあるのではないか」との思いから参入を決断。2019年に渋谷パルコ6階でグランドオープンした任天堂の直営店「Nintendo TOKYO」の盛況ぶりに、ゲームが持つ力を教えられたことも一因だといいます。ターゲット設定では「Not Play Only」を重視し、プレイするだけでなくアパレルやアートワークとしてゲームを楽しむ層、配信者を介してゲームに親しむ層へもアプローチする構えです。

体制づくりの話には、開発者にとって実務的な示唆が含まれていました。パルコは「キャリア採用」と「社内のゲーム好きな社員を募る」の二段構えで進めていますが、ゲームのパブリッシングは商業施設のリーシング(テナント誘致)と似た面があるという視座が示されました。リーシングで重要なのは、入ってほしいブランドが何を好み何を望んでいるかを見極めて交渉することで、その審美眼が開発者や開発チームへパブリッシングを持ちかける際にも生きているそうです。東映は、ゲーム事業を始めたことを知ってもらうため国内外のゲーム関連イベントに足を運ぶことからスタートし、当初は「あの東映がゲームを?」という反応も多かったものの、最近は認知が広がってきたとしています。

セッションの最後、モデレーターの平野氏は「ゲーム事業への参入の経緯や目標は各社それぞれだが、ゲーム事業と自社の強みの共通点を見つけて橋頭堡にしているところは3社の共通点」とまとめました。

個人開発者にとって注目すべきは、パブリッシャー候補が3つ増えたという以上に、その3社が何を探しているかが明示されたことです。サンリオはIPの付加価値でミドル規模を成立させる相手を、東映は映像化の原作になりうるオリジナル作品を、パルコはゲーム以外のカルチャー展開まで一緒に組める作品を求めています。ここには、いずれも自社の既存IPを使ってほしいという話ではない、という共通点があります。売り込む側から見れば、相手のIPに寄せるより、自分の作品が相手の強みのどこに接続できるかを説明できるほうが通りやすいということです。東映が「イベントに足を運ぶことから始めた」と語っているのも見逃せません。接点は、まだ展示会の現場にあります。

出典: GameBusiness.jp

開発者の目発見の入口は年齢で大きく変わる──Steam利用者1万6000人超の調査、ショート動画は18歳未満53.5%・45〜54歳20.2%

GameDiscoverCoが、自社の「Steam Fan Snapshot」データセットを使って、プレイヤーがどこでゲームを知るのかを年齢別に集計した結果を公開しました。回答者は世界のSteamプレイヤー1万6000人超で、オンラインのプレゼント企画に応じた人たちの回答と、そのSteamのライブラリを紐づけたデータです。複数回答可の形式で集計されています。

まず全体の数字です。もっとも強い発見経路は長尺の動画で57%。次がSteamというプラットフォーム自体で55.8%、3位が口コミで44.9%でした。比較的新しい経路であるショート動画が37.5%、ライブ配信が35.2%と、すでに相当な塊を占めています。一方でDiscordのようなライブのテキスト/チャット系は18%と、体感より低い水準にとどまりました。回答者は比較的コアなプレイヤーに寄っている可能性がある点は、GameDiscoverCo自身も注意書きを添えています。

同社が「これは見ておくべき」としたのは、これを年齢層で切ったときの表です。もっとも大きな差が出たのはショート動画でした。18歳未満では53.5%で全経路の2位につけ、Steam自体を上回っています。ところが45〜54歳では20.2%まで落ち、下から2番目になります。2倍以上の開きです。

対照的に安定しているのが口コミとSteam自体です。口コミは45歳以上でやや下がるものの、それ以外はほぼ45%前後で動きません。Steam自体も全年齢で55%前後を保ち、若年層でわずかに低い程度です。従来のゲームメディア(ウェブサイト)はショート動画と逆の傾向で、45〜54歳で42.5%と最も高く、18歳未満では21.2%まで下がります。

Twitch的なライブ配信には、中間の年齢層で山ができるという特徴がありました。平均は35%前後ですが、18歳未満では31%程度と少し低く、25〜34歳で39%前後のピークを打ち、45〜54歳では28%前後へ戻ります。文字ベースのSNS(X、Threads、Blueskyなど)からの発見は18〜34歳に集中しており、18歳未満では平均27.5%から21.4%へ大きく下がり、18〜24歳で31.8%のピークを迎えます。

同社は具体例も示しました。ヒット作『Peak』のプレイヤー約3000人(プレイ時間30分以上)のデータでは、平均年齢が27歳と全体の中央値29歳より若く、従来のゲームメディアや掲示板が平均を下回り、ショート動画と口コミが平均を上回るという形になっています。ただし、話題の新作は一般にプレイヤーの情報感度が高い傾向がある点は補正して読む必要があります。

個人開発者にとっての使いどころは、「どこに出すか」を狙う客層の年齢から逆算できる材料になる、という点です。若い層に向けた作品でショート動画を捨てるのは、彼らにとっての2番目の入口を閉じることになります。逆に、45歳以上に届けたい作品でショート動画だけに投資するのは効率が悪く、従来のゲームメディアへのアプローチが4割強の層に効きます。そして全年齢で動かないのが口コミとSteam自体という事実は、どの層を狙うにしてもストアページの整備とプレイヤーが人に話したくなる要素づくりだけは共通のコストだという意味になります。GameDiscoverCoも「ある意味では当たり前だが、1万5000人超のSteamプレイヤーで明確に見えたことで、発見の手段は確かに大きく変わりつつあると改めて実感した」と述べています。

出典: GameDiscoverCo

きょうのSteamきょうのSteam同時接続トップ5(2026年9月20日)

Steamの同時接続プレイヤー数トップ5は以下のとおりです。1位はCounter-Strike 2で約107万8000人、2位はDota 2で約78万7000人、3位はWARDOGSで約38万2000人、4位はValheimで約26万5000人、5位はPUBG: BATTLEGROUNDSで約22万4000人でした。上位5本の合計はおよそ274万人です。

顔ぶれは前日と同じ5本ですが、4位と5位が再び入れ替わりました。前日5位のValheimが4位に上がり、前日4位のPUBG: BATTLEGROUNDSが5位に下がっています。伸びが目立ったのは3位と4位で、WARDOGSは前日の約33万9000人から約38万2000人へ、Valheimは約22万5000人から約26万5000人へ増えました。2位のDota 2も約77万4000人から約78万7000人へ伸びています。一方、1位のCounter-Strike 2は約108万4000人から約107万8000人へわずかに減り、PUBG: BATTLEGROUNDSも約23万2000人から約22万4000人へ下がりました。上位5本の合計は前日の約266万人から約274万人となり、日曜の朝としては全体に人が増えた形です。本日時点のピークは、Counter-Strike 2が約131万8000人、PUBG: BATTLEGROUNDSが約77万6000人でした。

この並びは、本日の「開発者の目」と1本目のニュースが扱った話と地続きです。上位5本のうち4本は基本プレイ無料か、リリースから数年を経た定番タイトルで、いずれも新たに発見される必要がほとんどありません。すでに知られているからこそ、ここにいます。逆に言えば、この表に載らない大多数の作品にとっては、誰にどこで見つけてもらうかがそのまま生死を分けます。ショート動画が18歳未満で53.5%、45〜54歳で20.2%という開きも、Steamの「割引&イベント」欄がレビュー100件未満の作品を並べ始めたかもしれないという報告も、どちらもその一点に関わる話です。なお3位のWARDOGSは、発売から日が浅いタイトルとしてこの並びに割って入っています。

出典: Steam公式API

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