9月15日(火)の朝刊まとめ
- 1Valve、Steam Frameの価格を公開──256GB版が1059ドル、開発者キットの配布も開始
- 2Roblox、作品を単体アプリとして外部配信できる「Roblox Everywhere」構想を発表
- 3ポールトゥウィンHD、中間決算で営業利益8億2900万円と黒字転換──ゲーム分野が想定超え
- 4ゲーム企業創業者の35%が「AIで賄える」と採用を見送り──90か国1800人の雇用調査
- 5きょうのSteam同時接続トップ5(2026年9月15日)
海外Valve、Steam Frameの価格を公開──256GB版が1059ドル、開発者キットの配布も開始
ValveがVRシステム「Steam Frame」の価格を公開しました。256GBモデルが1059ドル、1TBモデルが1200ドルです。あわせて購入希望者向けのウェイティングリストの受付も始まりました。
本体のほかに、スタンドアロン利用のための電源アダプターが29ドル、装着感を高めるアクセサリーキットが59ドルで別売りとなります。必要な周辺機器を揃えると、実際の支出は本体価格をさらに上回ることになります。
比較対象となるMeta Questは512GBモデルが349ドルで、Steam Frameはその3倍を超える価格帯に位置します。この差は、ハードウェアを赤字で販売してソフトウェアの売上で回収するという業界の定石を、Valveが採らないことによるものです。加えて、AI産業の需要拡大に伴うメモリ価格の高騰も価格に影響しているとみられます。
開発者にとって重要なのは、Steam Frame向けのタイトルを開発するための開発者キットが、Steam Partnerのダッシュボードから入手できるようになった点です。VR市場は据置機やPCと比べて設置台数が少ない一方、参入するタイトル数も限られます。競合が少ないうちに市場の立ち上がりへ間に合わせられるかどうかが、個人開発者にとっての判断材料になります。
出典: Game Developer
海外Roblox、作品を単体アプリとして外部配信できる「Roblox Everywhere」構想を発表
Robloxは開発者向けカンファレンス「Roblox Developers Conference(RDC)2026」の基調講演で、プラットフォームの今後の方向性を明らかにしました。中心となるのが、Roblox上で作られたゲームをRobloxの外でも遊べるようにする「Roblox Everywhere」構想です。
この構想により、クリエイターは自分の作品をモバイル、PC、コンソール向けの単体アプリとして配信できるようになります。ブラウザ対応も進み、2026年内にはゲームの詳細ページからChromeでそのままプレイできるようになる予定です。アプリのインストールは不要となります。
オフラインのソロプレイにも対応します。オンラインのマルチプレイと並行してオフライン動作を有効にできる仕組みで、正式提供は2027年半ばの予定です。エンジン側では平行投影カメラやスプライトシートの直接読み込みが追加され、2Dやカジュアル系のタイトルも作りやすくなります。
収益面ではクリエイター向け金融機能「Roblox Wallet」が発表されました。Airwallex USが提供し、2026年内にアメリカ在住で18歳以上の条件を満たす個人クリエイターから提供が始まります。支払いは毎営業日、現実の通貨で行われます。「Roblox Card」の提供は2027年の予定です。なお、クリエイターへの支払総額は2013年以降の累計で50億ドルを超え、直近12か月では約17億ドルに達しています。
個人開発者にとって、この発表の意味は小さくありません。これまでRobloxで作った作品はRobloxというプラットフォームの内側でしか成立しませんでした。作ったものを外に持ち出せるのであれば、制作ツールとしてRobloxを選ぶ理由は一段強くなります。一方で、外部配信に踏み出せば、ストアでの発見性やユーザー獲得といった、Robloxの内側では意識せずに済んだ課題にも向き合うことになります。
出典: 4Gamer
国内ポールトゥウィンHD、中間決算で営業利益8億2900万円と黒字転換──ゲーム分野が想定超え
ゲームのデバッグやカスタマーサポートの受託を手がけるポールトゥウィンホールディングスが、2027年1月期第2四半期累計(中間期)の連結決算を発表しました。売上高は230億2500万円で前年同期比6.7%の減収、営業利益は8億2900万円となり、前年同期の2億600万円の損失から黒字に転換しました。
経常利益は9億9600万円(前年同期は4億8100万円の損失)、最終利益は4億3200万円(同3億9200万円の損失)で、いずれも黒字に転じています。売上と各利益はいずれも会社予想を上回りました。
減収にもかかわらず利益が改善した背景には、三つの要因があります。第一に、不採算だったメディア・コンテンツ事業からの完全撤退により、前年同期に計上していた1億3700万円の営業損失が解消したこと。第二に、海外を中心とした人件費の減少が4億6600万円、償却費など固定費の減少が7億3900万円あったこと。第三に、前期に計上したリブランディングやオフショア拠点の立ち上げに伴う一時費用が消滅したことです。
事業別に見ると、国内ソリューションの売上高は136億4800万円で前年同期比6.0%の増収となりました。同社はゲーム分野が期初の想定を上回るペースで推移していると説明しています。上期予想に対する達成率は売上で106.1%、営業利益で317.0%に達しました。通期予想は売上高470億8200万円、営業利益20億1400万円、最終利益7億円で据え置かれています。
個人開発者にとって、この決算は開発支援市場の体温計として読めます。デバッグ、QA、ローカライズ、カスタマーサポートといった工程の外注需要が旺盛であるということは、これらを頼める先が健全に回っているということでもあります。少人数のチームが自前で抱えきれない工程をどこまで外に出すか、その判断をするうえで参考になる数字です。
出典: gamebiz
開発者の目ゲーム企業創業者の35%が「AIで賄える」と採用を見送り──90か国1800人の雇用調査
2026年の業界雇用調査「Big Games Industry Employment Survey」で、ゲーム企業の創業者の35%が「AIツールが代わりに仕事をこなせるから」という理由で採用を見送ったと回答しました。調査は90か国、1800人を対象に実施されたものです。
AIの影響は採用判断だけにとどまりません。回答者の78%が2026年に働き方がAIによって変わったと答えています。創業者の60%は意図的にチームを小さく保っており、48%は赤字で運営していると回答しました。
現場の受け止めには懸念も表れています。61%がより速く、より多く作ることへの圧力を感じており、53%が成果物の品質低下を心配しています。46%は「AIによって本当のスキルを見極めることが難しくなった」と答え、35%が雇用の喪失や需要の減少に懸念を示しました。
変化は給与にも表れています。EUの中堅職の年収を見ると、プログラミング・開発職は4万7000ユーロから3万3700ユーロへ、ゲームデザイン職は3万4500ユーロから2万6000ユーロへと下落しました。一方でアート・デザイン職は2万5000ユーロから3万3000ユーロへ上昇しています。AIによって生産性が上がった領域ほど単価が下がり、最終的な判断や仕上げが求められる領域の評価が上がる、という構図が読み取れます。
個人開発者にとって、この調査は両面から読む必要があります。一方では、少人数で到達できる範囲が確実に広がりました。かつては複数人のチームを組まなければ着手できなかった規模の作品に、ひとりでも手が届くようになっています。他方で、スタジオに就職して経験を積むという従来の入口は細くなりつつあります。誰かに雇われて作る道が狭まるなら、自分で作って自分で世に出す力を持っておくことの重要性は、これまで以上に増していくことになります。
出典: PocketGamer.biz
きょうのSteamきょうのSteam同時接続トップ5(2026年9月15日)
Steamの同時接続プレイヤー数トップ5は以下のとおりです。1位はCounter-Strike 2で約93万人、2位はDota 2で約70万人、3位はWARDOGSで約35万人、4位はValheimで約24万人、5位はPUBG: BATTLEGROUNDSで約20万人でした。
上位2タイトルは例によってCounter-Strike 2とDota 2が占めています。注目したいのは3位のWARDOGSで、約35万人を維持しながら定番タイトル群のなかに食い込み続けています。
4位のValheimはPUBG: BATTLEGROUNDSを抜いて順位を上げました。2021年の早期アクセス開始から5年以上が経つサバイバルクラフト作品が、いまも20万人規模の同時接続を保っているのは、少人数チーム発のタイトルとして示唆的です。発売時のピークではなく、長期にわたって遊ばれ続ける設計が数字として表れています。
出典: Steam公式API
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