9月26日(土)の朝刊まとめ
- 1『MindsEye』開発元Build A Rocket Boyが管財人を選任──前期は4750万ポンドの営業赤字、債権者への負債は6180万ポンド
- 2メタ、文章の指示だけでゲームを作れる「Horizon Create」「Horizon Studio」を発表──FacebookとInstagramへそのまま公開
- 3WFS、2026年6月期は経常利益84%減の3億6300万円──売上高は18.3%減の228億4900万円、既存タイトルが軟調
- 4Steam Deckで伸びるジャンルは何か──「過半をDeckで遊んだ」レビュー比率の首位は『UFO 50』の19.2%、全体中央値は0.55%
- 5きょうのSteam同時接続トップ5(2026年9月26日)
海外『MindsEye』開発元Build A Rocket Boyが管財人を選任──前期は4750万ポンドの営業赤字、債権者への負債は6180万ポンド
『MindsEye』を手がけたイギリスのスタジオBuild A Rocket Boyが、管財人(administrator)を選任しました。英国の法人登記所Companies Houseへの届け出で明らかになったもので、同社はGamesIndustry.bizに対し、Opus Advisory Groupが管財人を務めることを認めています。届け出そのものは現時点では公開されていません。
英国法における管財人の選任は、その企業が支払い不能(insolvent)の状態にあり、債権者からの法的請求に対して保護を必要としていることを意味します。直ちに清算されると決まったわけではありませんが、通常の経営状態ではないことを示す手続きです。今回の選任は、9月に実施された直近の人員削減の後に行われました。
公開されている最新の決算は2025年9月30日締めの12か月です。この期の営業損失は4750万ポンド、最終損失は3620万ポンドでした。同じ時点で、債権者に対する負債の合計は6180万ポンドに達しています。
Build A Rocket Boyには、NetEase Games、RedBird Capital Partners、Galaxy Interactiveといった企業が出資してきました。これら3社から派遣されていた取締役は、2026年の夏に取締役会から外れています。
同社は2016年、ロックスターの元開発者Leslie Benzies氏が設立しました。デビュー作『MindsEye』は2025年6月4日に発売されましたが、批評・ユーザーの評価ともに振るわず、その月のうちに約300人の従業員が人員削減の対象になり得ると通知されています。同年10月には、IWGB Game Workers労働組合が、削減手続きの扱いに問題があったとして法的措置を発表しました。
2026年に入ってからも混乱が続きました。年明けには、従業員が業務用端末にTeramindという監視ソフトが無断で導入されていたことに気づきます。共同CEOのBenzies氏は、これを同社と『MindsEye』に対する妨害工作への対策の一環と説明していました。もう一方の共同CEOであるMark Gerhard氏は、証拠を示さないまま「非常に大きなアメリカ企業」が2025年に100万ユーロ超を投じて同社への「犯罪行為」を行ったと主張しています。IWGBは、この監視ソフトの使用をめぐってデータプライバシー侵害でも法的措置を取りました。3月にも同社は「組織的なスパイ行為と企業妨害」があったと繰り返しつつ、さらなる人員削減を実施しています。
4月には『MindsEye』の大型アップデート「Blacklisted」を配信し、Gerhard氏は「『MindsEye』とスタジオにとって大きな前進」と述べていました。しかし発売後にGamesIndustry.bizの取材に応じた従業員たちは、立ち上げの失敗から立ち直れるとは考えていませんでした。ある元従業員は「BARBがこの危機を乗り越えられるとは思わない。終わりは来るだろうが、それを告げるのは妨害者ではなく、MarkとLeslieの2人だ」と話しています。
個人開発者の視点で見ておきたいのは、赤字の規模そのものよりも、1本の大型タイトルに社運を賭けた場合の落差です。デビュー作の評価が振るわなかった時点から管財人の選任まで、およそ1年3か月しかかかっていません。外部資本を入れて規模を先に作るやり方は、当たれば速い一方で、外れたときに縮小する余地をほとんど残しません。
海外メタ、文章の指示だけでゲームを作れる「Horizon Create」「Horizon Studio」を発表──FacebookとInstagramへそのまま公開
メタが、テキストの指示(プロンプト)から2Dおよび3Dのゲームを作れるAI搭載のツールを2つ発表しました。今週開催されたMeta Connectで公開された『Horizon Create』と『Horizon Studio』で、いずれも「Meta Horizon Engineのエージェント型の制作機能の上に構築されている」と説明されています。
『Horizon Create』はスマートフォン向け、『Horizon Studio』はブラウザ向けです。両者は共通のバックエンドを持ち、素材、システム、作業履歴を相互に移せる設計になっています。メタは「従来のゲーム開発には数か月の作業、高価なハードウェア、専門的な技能が必要だった。Horizon CreateとHorizon Studioはこの障壁を取り払い、アイデアを遊べる2D・3Dのゲームに変えることを容易にする。公開すればメタの複数のプラットフォームへ自動的に配信できる」としています。
使い方は、作りたいゲームの内容をテキストで記述するというものです。Meta Horizon Engineが遊べる状態のゲームを生成し、そのままFacebookとInstagramへ公開できます。MobileGamer.bizによれば、現在は選ばれたクリエイターがMeta Horizon Creator Fundの資金支援を受けながら試用している段階です。早期アクセスは段階的に広げられる予定で、ゲーム内の収益化の詳細は後日発表されるとしています。
同種の動きは他社でも進んでいます。今年に入ってRobloxは、テキストのプロンプトをゲームデザイン文書へ変換し、そのまま実装とテストまで行えるエージェント型AI機能をRoblox Studioに導入しました。
メタはMeta Connectで「VR Glasses」も発表しています。Unityが初日から対応するデバイスで、Meta Quest 3の5分の1の軽さ、ストラップや重いハードウェアを持たず、マイクロOLEDパネルによる5Kの「無限ディスプレイ」を備えるとされています。
VR GlassesはOpenXR経由でUnity 6.6がサポートし、既存のQuest向けプロジェクトを新デバイスへ移せます。XR Interaction(XRI)Toolkit、XR Hands、XRI Simulatorといったツールで設計・ビルド・テストが行えます。Animal Repair Shop、Schell Games、Amata K.K.、Nerd Ninjas、Within、Soul Assembly、マーベラス、グラウンディングといったスタジオが、すでにUnityでVR Glasses向けのタイトルを開発中です。発売は2027年春、価格は1299.99ドルです。
個人開発者にとっての論点は2つあります。1つは、プロンプトで作ったゲームがFacebookとInstagramへ直接公開される点です。配信先が最初から数十億人規模のSNSに接続されているため、作品の供給量が一気に増える可能性があります。発見のされ方がどう設計されるか、収益化の条件がどうなるかが、実際に使うかどうかの判断材料になります。
もう1つは、VR側の移行コストです。既存のQuest向けプロジェクトがUnity 6.6とOpenXRで移せると明言されたことで、VRを手がけている開発者にとっては新ハードへの対応が比較的軽くなります。ただし発売は2027年春で価格も1299.99ドル、当面は台数が限られる前提で考えるのが妥当です。
国内WFS、2026年6月期は経常利益84%減の3億6300万円──売上高は18.3%減の228億4900万円、既存タイトルが軟調
グリーホールディングス(3632)子会社でスマートフォンゲームの開発・運営を手がけるWFSの2026年6月期決算が明らかになりました。売上高は228億4900万円で前の期から18.3%減、経常利益は3億6300万円で83.9%減、最終利益は7億3300万円で59.3%減と、大幅な減益になっています。
グリーホールディングスの説明によれば、期中は既存タイトルを中心とした事業運営となり、全体として軟調に推移しました。同時に、『アナザーエデン ビギンズ』など新規タイトルの開発投資も進めています。
WFSが運営する主なタイトルは、『ヘブンバーンズレッド』『魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra』『転生したらスライムだった件 魔王と竜の建国譚(まおりゅう)』『アナザーエデン 時空を超える猫』『釣りスタ ワールドツアー』です。
数字の並び方に特徴があります。売上高の減少が18.3%であるのに対し、経常利益は83.9%減と落ち込み幅がはるかに大きくなっています。運営型タイトルは開発・運営の固定費が先に立つため、売上が2割弱下がるだけで利益がほぼ消えるところまで縮むことがあります。最終利益の減少が59.3%にとどまっているのは、営業外・特別の要素が入っているためで、本業の厳しさは経常段階の数字に表れています。
個人開発者にとって読み取れるのは、長期運営の構造そのものです。運営型は一度軌道に乗れば安定収入をもたらしますが、既存作の伸びが鈍ったときに支出を同じ速度で下げることができません。加えて、次の柱を作るための新規開発投資は、既存作が好調なうちに始めても回収まで年単位かかります。規模の大小を問わず、運営型で複数年を見通すときに前提として置いておくべき数字です。
出典: gamebiz
開発者の目Steam Deckで伸びるジャンルは何か──「過半をDeckで遊んだ」レビュー比率の首位は『UFO 50』の19.2%、全体中央値は0.55%
GameDiscoverCoが、Steam Deckで実際に遊ばれているゲームを1年ぶりに調べ直しました。ValveのSteamOS搭載携帯PCについて、どんな作品が向いているのかをデータから見ています。
まず本体の規模です。公式の販売台数は公表されていないため第三者の推計になりますが、同社は累計600万台から800万台程度と見ています。前年の推計は500万台から700万台でした。Switch 2の2300万台出荷と比べれば小さな数字であり、既存のSteamユーザーが外でも遊びたいときに選ぶプラットフォーム、という位置づけです。
遊ばれている作品を見る手段は2つあります。1つはValveが公式に出しているSteam Deckの「Top Played」チャートです。直近12か月では、2026年3月に発売されたばかりのローグライクデッキビルダー『Slay The Spire 2』が1位に入りました。同社のデータでは推定プレイ時間の中央値が50時間に達しており、これが上位に来た理由だと見られています。以下、ARPGの『Hades II』が2位、ローグライト系の『Megabonk』が4位、『Ball X Pit』が9位、『Stardew Valley』『Balatro』も引き続きトップ10入りしています。一方で、『Baldur's Gate 3』(5位)、『Palworld』(7位)、『Cyberpunk 2077』(11位)など、必ずしも携帯機向きとは言えない作品も並んでいます。
もう1つが、Steam全体の中でDeckへの関心を外から測れる唯一の指標、「レビューの何%が、プレイ時間の過半をDeckで遊んだ人によるものか」という比率です。同社は生涯売上100万ドル超かつDeckレビュー100件超の作品を対象に集計しました。
最上位はおよそ19%です。1位は「架空のゲームプラットフォーム」を丸ごと再現したコンピレーション『UFO 50』で19.2%。2位『Minishoot Adventures』、3位『Dungeons Of Hinterberg』と続き、この上位3本は昨年と同じ顔ぶれです。新しくトップ5に入ったのは『Mina The Hollower』(13.7%)と『Rogue Prince Of Persia』(13.5%)でした。トップ10には、吸血鬼の生活シム『Moonlight Peaks』(10位・12%)やナラティブRPG『Bloomtown』も入っています。11位から30位には『Discounty』『Caravan SandWitch』などが並びました。
同社が今年新たに調べたのが、Steamのジャンルタグごとの「過半をDeckで遊んだ」レビュー比率の中央値です。全タグの中央値はわずか0.55%でした。これに対して比率が高いタグは、2Dプラットフォーマーが2.3%、ローグライクデッキビルダーとメトロイドヴァニアがそれぞれ2%、ブーマーシューターが1.7%、JRPGとファーミングシムがともに1.5%です。短い時間で切り上げやすい、いわゆる「つまんで遊べる」ジャンルが上位に来ています。
小規模開発者にとって実用的な示唆は、Deckでの強さがSwitchでの強さとおおむね連動する点です。同社は、Deck比率が高い作品はNintendo Switchでも相応に売れる傾向があり、逆にXboxやPlayStationとの相関は弱いと指摘しています。実際に、Steamで5万本、Switchでさらに5万本という規模の例が複数見つかったとしています。数百万本級の話ではありませんが、ドット絵やコージー系の小規模タイトルにとって、Steam DeckとSwitchの両方を狙うのは現実的なマルチプラットフォーム戦略だということです。
出典: GameDiscoverCo
きょうのSteamきょうのSteam同時接続トップ5(2026年9月26日)
2026年9月26日朝のSteam同時接続トップ5は、1位『Counter-Strike 2』が約117万人、2位『Dota 2』が約79万2000人、3位『WARDOGS』が約28万9000人、4位『PUBG: BATTLEGROUNDS』が約22万6000人、5位『Valheim』が約20万5000人でした。順位は前日から変わっていません。
上位5本の合計は約268万2000人で、前日の約251万5000人から約16万8000人増えました。土曜日の朝ということもあり、5本すべてが前日を上回っています。
伸びが最も大きかったのは『Dota 2』で、約70万9000人から約79万2000人へ8万3000人ほど増えました。『Counter-Strike 2』も約112万2000人から約117万人へ4万9000人増、『WARDOGS』が約27万人から約28万9000人へ1万9000人増、『Valheim』が約19万3000人から約20万5000人へ1万2000人増です。『PUBG: BATTLEGROUNDS』は約22万1000人から約22万6000人へ4500人ほどの微増でした。
当日のピーク値も見ておくと、『PUBG: BATTLEGROUNDS』は約65万2000人と朝の同時接続の3倍近くに達しています。アジア圏の夜に山が来るタイトルで、朝の数字だけでは規模を見誤りやすい例です。『Counter-Strike 2』のピークは約130万8000人、『Dota 2』は約84万3000人でした。『WARDOGS』(約28万9000人)と『Valheim』(約20万5000人)は、朝の数字がそのまま当日のピークになっています。
出典: Steam公式API
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