9月27日(日)の朝刊まとめ
- 1中国キングネットが2億9800万ドルを出資──韓国ウィメイドの筆頭株主となるコンソーシアムに参画、総額は6億8400万ドル
- 2バンダイナムコ、『SYNDUALITY Echo of Ada』のオンラインサービスを2027年5月以降に終了──オフライン版へ移行し遊べる状態を残す
- 3任天堂アメリカ、海賊版を配布していたRedditユーザーから450万ドルの賠償を獲得──被告が応じず欠席判決に
- 42026年のクラウドファンディングの現在地──2025年にゲームがKickstarterで集めたのは2600万ドル、成立443件。ほぼ完成した作品と既存の客が前提に
- 5きょうのSteam同時接続トップ5(2026年9月27日)──5本すべてが増加、『Valheim』が1つ順位を上げる
海外中国キングネットが2億9800万ドルを出資──韓国ウィメイドの筆頭株主となるコンソーシアムに参画、総額は6億8400万ドル
中国のゲーム開発会社Kingnet Network(愷英網絡)が、韓国のパブリッシャーWemade(ウィメイド)の筆頭株主となる予定のコンソーシアムに、2億9800万ドルを出資する計画を明らかにしました。The Korean Heraldの報道によれば、長年の法廷闘争の相手だった両社が、中国市場での事業拡大に向けた提携関係へと転じる形になります。
深圳証券取引所への届け出によると、Kingnetの完全子会社である香港のCypress Technology HKが、Neosphereの株式49%を取得し、増資という形で同社へ約2億9800万ドルを注入します。現在Neosphereを保有するNexpulseは、最低でも3億1020万ドルを拠出し、51%の持ち分を維持します。
Neosphereは香港のShengsong Investmentを通じてNeoPulseを間接的に支配しています。NeoPulseは現在Wemade株の0.92%を保有しており、今年6月には同社会長のPark Kwan-ho氏から、さらに39.33%の株式を約6億8400万ドルで取得することで合意していました。残る支払いと当局の承認手続きは、10月30日までに進められる予定です。
この出資により、『The Legend of Mir(ミール伝説)』のロイヤリティをめぐって長く争ってきたWemadeとKingnetが、同じ陣営に立つことになります。両社は今年に入って、韓国・中国・シンガポールで続いていた紛争を解決する合意に達していました。取引が完了した後、コンソーシアムは中国およびその他の海外市場において、Wemadeのパブリッシングと中核IPのライセンス機会を拡大する計画だとしています。
個人開発者の視点で見ておきたいのは、係争相手が資本関係に転じるという構図そのものです。IPのロイヤリティ紛争は、勝ち負けで終わるとは限りません。中国市場で自社IPを展開したい韓国企業と、実績あるIPの中国側の運用権を確保したい中国企業の利害が一致すれば、訴訟は取引の前段階として機能します。IPを他社にライセンスする契約を結ぶとき、契約違反時の落としどころが「賠償」だけでなく「資本参加」にもなり得ることは、規模が小さくても頭に入れておく価値があります。
出典: PocketGamer.biz
国内バンダイナムコ、『SYNDUALITY Echo of Ada』のオンラインサービスを2027年5月以降に終了──オフライン版へ移行し遊べる状態を残す
バンダイナムコエンターテインメントは9月26日、『SYNDUALITY Echo of Ada』のオンラインサービスを2027年5月以降に終了し、オフライン版へ移行すると告知しました。現行のオンラインサービスにおけるアップデートおよびイベントは、2026年10月中に実施予定の内容をもって提供終了となる見込みです。
『SYNDUALITY Echo of Ada』は、二足歩行メカに搭乗して地上の資源を回収するPvPvE型の脱出シューターです。青い猛毒の雨によって世界人口の92%が失われた世界で、プレイヤーは「ドリフター」となり、AI搭載ヒューマノイドの「メイガス」とともに地上を探索します。他プレイヤーと遭遇した際に協力するか敵対するかの駆け引きが特徴で、倒されればメカを失うリスクも設計に組み込まれていました。
2025年1月にPS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)向けに発売され、発売直後のSteam最大同時接続プレイヤー数は3622人と、まずまずの立ち上がりでした。しかし評価は伸び悩み、本稿執筆時点のSteamユーザーレビューは約3300件で好評率40%の「賛否両論」にとどまっています。単調になりがちなゲームサイクル、ロストのリスクが大きいPvP要素、バランス面などに不満が寄せられ、アップデートによる改善を経てもプレイヤー数の減少は続き、直近ではピーク時でも200人前後の同時接続でした。
今回の発表で注目すべきは、サービスの畳み方です。オフライン版は、オンライン要素を必要とする一部機能を除いたゲームプレイを楽しめるスタンドアローン仕様になる予定で、オンライン版のセーブデータの一部と、対象となる購入済みアイテムについても引き継ぎが可能になるとしています。PvEのエクストラクションシューターとして、遊べる状態そのものは維持される形です。
スケジュールも段階的に示されています。ゲーム内有償通貨「SYN COINS」は12月18日に販売終了の予定です。購入済みの有償通貨はサービス終了まで利用できますが、購入後の初回起動から150日という有効期限がある点には注意が必要です。オフライン版への引き継ぎデータ保存機能は2026年12月に公開予定、オンラインサービスの具体的な終了時期は2027年3月に告知される予定とされています。
個人開発者にとっての論点は、オンライン要素を持つ作品の「終わらせ方」をいつ設計するかです。サービス終了と同時にゲームが起動しなくなる事例は珍しくなく、欧州の「Stop Killing Games」運動のように、購入した作品が遊べなくなること自体への問題提起も続いています。今回のように単体で動くビルドを残す選択には、追加の開発工数がかかります。それでも、有償通貨の販売停止時期、セーブデータの引き継ぎ範囲、告知の順序を1年以上前から並べて出せるのは、終了時の設計をあらかじめ持っていたからこそです。オンライン依存部分をどこまで切り離せるかは、実装を始める段階で一度考えておく価値があります。
出典: AUTOMATON
海外任天堂アメリカ、海賊版を配布していたRedditユーザーから450万ドルの賠償を獲得──被告が応じず欠席判決に
任天堂アメリカ(Nintendo of America、NOA)が、著作権侵害をめぐる訴訟で、Redditユーザーの James C. Williams 氏(ハンドルネーム「Archbox」)から450万ドルの損害賠償を得ました。Aftermathの報道によれば、Williams氏が訴えに応答しなかったため、裁判所は欠席判決(default judgment)を下しています。
命令の内容は賠償額だけではありません。提出書類によれば、Williams氏は「自身が運営または支配している、Nintendo Switch向けの海賊版ゲームの膨大なライブラリを一般に提供してきたすべてのオンライン『ショップ』へのアクセスを遮断する」ことを求められています。さらに、海賊版に関連するSNSアカウントをすべて閉鎖し、任天堂のソフトウェアやハードウェアの「配布、宣伝、マーケティング、販売、転売、アップロード、ダウンロード、販売の申し出、その他の頒布」を行うことも禁じられました。
任天堂アメリカがWilliams氏に対する法的手続きを始めたのは2024年3月で、その後正式に提訴に至っています。同社は「NOAはWilliams氏の行為の直接かつ相当な結果として損害を受け続けている」とし、Switchゲームの海賊版化、そのオンライン配布の促進、回避ソフトウェアの取引が含まれるとしました。
同社は声明で「これらの活動は、NOAの事業と知的財産権、そしてNOAの開発・パブリッシングのパートナーの事業と知的財産権に相当な損害を与えており、さらに、正規の任天堂製品の販売に生計を依存する多くのアーティスト、ゲームデザイナー、プログラマーらにも被害をもたらしている」と述べています。
任天堂の法的対応は米国だけではありません。今月にはオランダ・ハーグの地方裁判所が、海賊版ゲームのダウンロードとプレイを可能にするSwitch用改造キットの販売は違法であるとの判断を示しました。この判決により、MIG Switchおよび類似のデバイスを欧州で販売することが違法となっています。同社は、この行動は自社IPの保護に加え「任天堂のゲームの正規の販売に依存する世界中の多くのゲーム開発者のため」であると説明しています。
個人開発者の立場で見ると、この種の訴訟はプラットフォーマーの自衛策にとどまりません。任天堂が繰り返し「正規の販売に依存する開発者のため」という言い方を選んでいるのは、プラットフォーム上でタイトルを出しているサードパーティの収益が、海賊版の流通量に直接左右されるからです。個人でハードウェア回避技術に対抗することは現実的ではなく、この領域の執行はプラットフォーマーに委ねる以外にありません。自分の作品をどのプラットフォームに載せるかを考えるとき、そこにどれだけ執行体制があるかは、売上に効く比較材料のひとつになります。
開発者の目2026年のクラウドファンディングの現在地──2025年にゲームがKickstarterで集めたのは2600万ドル、成立443件。ほぼ完成した作品と既存の客が前提に
GamesIndustry.bizが、2026年時点でKickstarterを使ってゲームの資金を集めることについて、専門家や実際にキャンペーンを回した開発者に取材しています。巨額の調達が話題をさらった時代は過ぎましたが、ゲームの一部を賄う手段としては依然として現実的な選択肢だという内容です。
Ico PartnersのThomas Bidaux氏の調査によれば、2025年にゲーム関連企業がKickstarterで集めた額は2600万ドルでした。これは2024年と同水準で、2015年の大きなブーム以降では成功した年のひとつにあたります。成立したゲーム企画は443件で前年から4%の微減、10万ドルを超えたものが55件、50万ドルを超えたものが11件ありました。Bidaux氏は「50万ドル超の企画がこれだけ出たのは2015年以来」「2026年も2025年並みのペースになる初期の兆候がある」と述べています。
一方で、参入のハードルは明確に上がっています。プラットフォーム初期には企画を提示するだけで資金が集まり、Frontierの『Elite: Dangerous』は2012年に粗い開発中の状態で150万ポンド以上を調達しました。現在はほぼ完成したゲームがなければ資金を得られません。Bidaux氏は「発売品質の映像が撮れる状態にゲームを持っていく必要があり、体験版を出せればなお良い。それに加えて、マーケティングもかなり進んでいなければならない。すでに関心を持ち、関与している客が必要です」と説明します。
この点が示すのは、資金繰りが急に苦しくなったときの逃げ道にはならないということです。Bidaux氏は「クラウドファンディングは根本的にマーケティングとコミュニティの活動です。資金調達が難しい業界で、Kickstarterが選択肢になる段階まで到達すること自体が簡単ではありません」と述べています。
運用上の落とし穴もあります。『Lawn Mowing Simulator 2』でキャンペーンを実施したSkyhook GamesのDavid Harper氏は、2度にわたり大口の支援が入ったものの、そのアカウントが後に削除されたと話します。2度目のケースでは、3週間以上「達成済み」だった状態から最後の24時間で目標を下回りました。Kickstarter側の延長措置と追加の支援者によって最終的に成立しましたが、Harper氏は「自分たちで結末を制御できている感覚を持つのが難しかった」と振り返っています。対策としては最上位リワードの金額を抑えることが挙げられますが、それは善意の大口支援者の機会も同時に削ることになります。
クラウドファンディング自体への批判もあります。Timeless ToucanのDaniel Milo氏は、成功にはほぼ完成した作品と既存の客層が必要であること、Steamで出す場合はキャンペーンでキーを配ると中核ファンのレビューがプラットフォーム上で反映されないこと、失敗したキャンペーンがパブリッシャー獲得の妨げになり得ることを挙げています。さらに「全か無か」の仕組みと「35秒で達成」という文化のせいで、実際に必要な額より大幅に低い目標を設定するよう促され、『達成したのに完成までたどり着けない』作品が生まれるリスクがあるとも指摘しています。代替案としては、パブリッシャー・エンジェル・VCといった従来の資金調達か、初期の報酬を抑えて将来の利益や株式で報いるレベニューシェア型を挙げています。
取材に応じたほぼ全員が共通して挙げた助言は、キャンペーン開始前にコミュニティを作り込むことでした。IronwardのHrvoje Horvatek氏は「フォロワーが最低500人に届くまでは開始しないこと。それが、マーケティングが想定どおりに働かなかった場合でもまともなスタートを切れる唯一の方法です」と述べます。Bidaux氏は「『Coming Soon』ページの公開とキャンペーン開始の前に、最低3か月のマーケティング期間を推奨します。6か月を勧める専門家もいます」としています。ただしHarper氏は、代理店に支払ってフォロワー数を増やすと偽アカウントを買ってしまうリスクがあり、実際に同時期の別キャンペーンではフォロワー数が多いのにほとんど支援に転換しなかった例があったと注意を促しています。
ページそのものの作り込みも軽視できません。2025年に『Crescent County』で目標の2倍以上となる約9万5000ポンドを集めたElectric SaintのAnna Hollinrake氏は「GIFです。ページをゲームプレイのGIFで埋め尽くしてください。アートを前面に出し、印象の強い画像を用意すること」と話します。制作過程を見せることも有効で、「作業中のスケッチや初期のアイデアを出すことを恐れないでください。とくにAIの時代には、人は思考の過程を見たがります。率直であることがKickstarterでは評価されます」としています。実務上の注意として、個別のリワードは公開後に画像を追加できず、誰かが選んだ時点で内容が固定される点も挙げられました。
まとめると、2026年のKickstarterは「資金を集める場」というより「すでに作った作品と、すでに集めた客を換金する場」に近づいています。募集開始の3か月から半年前から宣伝を始め、500人の見込み客を確保し、発売品質の映像と体験版を用意する。この条件を満たせる段階にいるかどうかが、そもそもの参加可否を分けます。逆に言えば、その条件を満たしているなら、443件・2600万ドルという市場はまだ機能しています。
きょうのSteamきょうのSteam同時接続トップ5(2026年9月27日)──5本すべてが増加、『Valheim』が1つ順位を上げる
9月27日朝のSteam同時接続プレイヤー数トップ5は、1位『Counter-Strike 2』約118万2000人、2位『Dota 2』約79万3000人、3位『WARDOGS』約32万2000人、4位『Valheim』約24万3000人、5位『PUBG: BATTLEGROUNDS』約23万1000人でした。
上位5本の合計は約277万2000人で、前日の約268万2000人から約9万人増えています。5本すべてが前日を上回りました。増加幅が大きいのは『WARDOGS』の約28万9000人から約32万2000人(約3万3000人増)と、『Valheim』の約20万5000人から約24万3000人(約3万8000人増)です。
順位にも動きがありました。前日まで5日連続で不動だった並びが変わり、『Valheim』が『PUBG: BATTLEGROUNDS』を抜いて4位に上がっています。日曜朝という条件を差し引いても、『Valheim』の伸び幅は他より大きく、週末の遊ばれ方の違いが出た形です。
出典: Steam
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