9月23日(水)の朝刊まとめ
- 1XboxがRareと『Halo』をActivision傘下へ──Ninja Theoryは売却が不成立で閉鎖協議、268人を削減
- 2日本のスマホゲーム課金収益が直近12か月で100億ドル超──前年比5.1%減、ダウンロードはアジア9位
- 3『Escape from Tarkov』開発元がパブリッシング事業へ──狙いは「リスキーな」ハードコア作品、すでに100件超の企画
- 411年ずっと早期アクセス、それでも売れ続ける──『BeamNG.drive』の累計1000万本と2億ドル
- 5きょうのSteam同時接続トップ5(2026年9月23日)
海外XboxがRareと『Halo』をActivision傘下へ──Ninja Theoryは売却が不成立で閉鎖協議、268人を削減
マイクロソフトは9月22日、Xbox部門の大規模なスタジオ再編と、268人の人員削減を発表しました。Xbox Wireへの投稿で明らかにしたもので、今年6月に始まった「Xbox Reset」と呼ばれる事業立て直しの一環にあたります。
最も大きな変更は、『Halo』シリーズの所有権と、1985年創業の英国スタジオRareをActivisionへ移すことです。Activisionは『Call of Duty』の開発元として知られます。マイクロソフトは、次の『Halo』について「Call of Dutyの進行中の開発や計画からは分離した、新しく目的に合わせて作られたチームが主導する」と説明しました。Halo Studiosには小規模なチームが残り、すでに出ているタイトルとコミュニティの支援を続けます。Activisionはあわせて、『Age of Empires』を手がけるWorld's Edgeの管轄も引き受けます。
再編はほかにもあります。『Forza Motorsport』のTurn 10 Studiosと『Forza Horizon』のPlayground Gamesは、ひとつのスタジオに統合されます。両社は10年以上にわたって協力関係にありました。『Fallout: New Vegas』『The Outer Worlds』のObsidian EntertainmentはBethesda Softworksの管轄下に入り、開発中の『Grounded 2』や、Bethesda Game Studiosと共同で進める『Fallout』新作はそのまま継続されます。モバイル側では、KingがMicrosoft Casual Gamesを管轄することになりました。
スタジオの切り離しについては、明暗が分かれました。『Hellblade』シリーズのNinja Theoryは、売却に向けた2つの合意がいずれも不成立に終わり、マイクロソフトは「従業員との協議を開始し、閉鎖を提案しつつ、ほかの道も引き続き探る」としています。『Dishonored』のArkane Studiosの切り離しは協議中で、年内いっぱい続く見通しです。一方、『State of Decay 3』を開発するUndead Labsは移行が完了し、新しいパブリッシャーのもとで同作を発売初日からGame Passに出す予定に変わりはないとされました。先月にはCompulsion GamesとDouble Fineが、それぞれのIPと運営資金を持って独立しています。
Halo Studiosは2007年に343 Industriesとして設立され、2024年に改名した経緯があります。直近の作品は今年7月の『Halo: Campaign Evolved』で、2001年の初代のキャンペーン部分のリメイクでした。おおむね好意的な評価を受けたものの、2021年の『Halo Infinite』以来の新作という間隔でした。『Halo Infinite』は自社製Slipspaceエンジンの難航もあって開発が長期化し、発売後に幹部の離脱と2023年の大規模な人員削減が続いた作品です。同スタジオは2024年にUnreal Engineへの移行とHalo Studiosへの改名を発表していました。
今回の削減の対象は、Halo Studios、名前の明かされていない他のファーストパーティスタジオ、そしてXbox Game Studiosの管理部門と中央機能です。マイクロソフトは今年3200人の削減を計画しており、今回の発表で「およそ4分の3まで来た」としています。単純計算では、あと800人ほどの削減が残ることになります。現時点で影響を受けていないスタジオには、Blizzard、『Gears』のThe Coalition、『Clockwork Revolution』のinXileがあります。Game Developerによると、Blizzardの上級幹部が従業員に送ったメールでは、同社は今回の発表の対象外だと示されています。
マイクロソフトは再編の狙いを、事業ユニットの数を絞り、密に連携しているグループを統合し、パブリッシングの専門性に集中することで、抱えるフランチャイズとゲームを強化することだと説明しています。CEOのAsha Sharma氏が掲げてきた「事業のリセット」の方針に沿うもので、『Fallout』『Diablo』『StarCraft』の新作発表に見られる中核IPへの投資と、事業の分散を減らす動きが重なった形です。
個人開発者にとっては、二つの読みどころがあります。ひとつは、大手が抱えるスタジオの数を絞る流れが続いていること。もうひとつは、その過程でDouble Fine、Compulsion Games、Undead Labsのように、自分たちのIPと当面の運営資金を持って独立する形が実際に成立していることです。Ninja Theoryのように相手が見つからず閉鎖の協議に入る例もあり、切り離しの条件がすべて同じではない点も含めて、独立の道筋を見るうえでの参考になります。
国内日本のスマホゲーム課金収益が直近12か月で100億ドル超──前年比5.1%減、ダウンロードはアジア9位
日本のスマートフォンゲームのアプリ内課金収益が、直近12か月で100億ドルを超えました。分析会社Sensor Towerの「Japan Gaming 2026」レポートによる数字です。前年同期比では5.1%の減少となりましたが、それでも韓国の課金収益の2倍以上、台湾の4倍近くにあたります。アジア域内では、中国のiOS市場に次ぐ2位でした。
一方、ダウンロード数は同じ期間で5億8500万件、前年比5.4%減で、アジアでは9位にとどまりました。収益で2位、ダウンロードで9位という差は、日本市場の成熟を示すものだとレポートは位置づけています。新規インストールの大きな量ではなく、すでに定着したプレイヤーと、その継続的な遊びと支出に成長が依存しているという読み方です。
プレイ時間は直近12か月でおよそ167億時間でした。2024年以降、比較的安定して推移しているとされます。プラットフォーム別では、iOSがダウンロードでわずかに上回り、消費支出では大半を占めました。
タイトル別では、コナミの『eFootball』が2026年1月から7月にかけて6つ順位を上げ、日本で最も売り上げの大きいスマホゲームになりました。7月には月間収益が過去最高を記録しています。ワールドカップ関連の施策がプレイと支出を押し上げたとされ、この期間で最も収益を伸ばしたタイトルにもなりました。課金収益の2位は『モンスターストライク』、3位は『Last War: Survival』で、『Whiteout Survival』『ウマ娘 プリティーダービー』が続きます。
新作では『アークナイツ:エンドフィールド』『ドラゴンクエスト スマッシュ&グロー』『Heartopia』『NTE: Neverness to Everness』『hololive Dreams』が伸び率の高いタイトルとして挙がりました。『信長の野望 真戦』も目立った伸びを記録しています。
ダウンロード側では『Block Blast!』が引き続き首位で、『hololive Dreams』が2位で初登場、『Arrows Puzzle Escape』が52位上昇して3位に入りました。4位『Royal Kingdom』、5位『ドラゴンクエスト スマッシュ&グロー』という並びです。伸び幅では『Order Crazy』が384位上昇しています。
ジャンルの傾向も分かれました。ダウンロードではパズル系が最も強く、ソート、マッチペア、ブロック、マッチ・マージ2といった下位区分がそろって前年を上回っています。とくにパズルのソート系が45.8%を占めました。収益はより深いライブサービス型に集中しており、4Xストラテジーが全サブジャンルの首位で9.4%の伸び。ターン制RPG、パズルRPG、スカッドRPGも主要な支出先で、リアル志向のスポーツは8%増でした。レポートは、『eFootball』が定期的なイベントとライセンスコンテンツによって収益化を持続させている例だとしています。
個人開発者にとっての意味は、市場の入り口と出口が別物になっているという点です。日本は世界有数の課金規模を保っていますが、その原資は新規インストールの量ではなく、定着したプレイヤーの継続的な支出に寄っています。新作でダウンロードを積み上げる戦い方は年々厳しくなる一方、パズル系のように入り口が広いジャンルはダウンロードが伸び続けており、どちらの土俵で戦うかによって必要な設計がはっきり変わります。
出典: PocketGamer.biz
海外『Escape from Tarkov』開発元がパブリッシング事業へ──狙いは「リスキーな」ハードコア作品、すでに100件超の企画
『Escape from Tarkov』の開発元Battlestate Gamesが9月初めに発表したパブリッシング部門「Battlestate Games Publishing」について、同社COOのNikita Buyanov氏がPCGamesNの取材に応じ、事業の狙いを語りました。目指すのは、ハードコアでニッチな、そして「リスキーな」企画への支援だといいます。
「『やってみない理由はない』と考えた。一度にできることではないし、いきなり企画を出版し始めるようなことでもない。時間はかかるし、我々にとっても新しい経験になる」とBuyanov氏は述べています。同氏は、この部門を「大きなパブリッシング事業」としては扱っておらず、小規模でインディー寄り、ニッチな企画への手助けだと位置づけています。それらをまとめて「ハードコアなゲーム」と呼んでいます。
具体的な支援の形として挙げたのが、自社の客層と積み重ねを使わせることです。「彼らに我々の観客を、そして我々が築いてきたものまで使ってもらい、そこを突破口にしてほしい。新しいものを出して、ハードコアなコミュニティの関心を集めるために。大規模で押し上げるようなマーケティングだとは考えていない。我々にとっても、業界全体にとっても、この種のゲームのための中心的な場所を作る実験のようなものだ」と語りました。
反応はすでにあります。Buyanov氏によれば、パブリッシング部門には100件を超える企画が届いており、そのうち「すでに条件に合いそうなものが5本から10本ほど」あるといいます。ただし、何をどこまで提供するのか、どう始めるのかはまだ決めきれていないとのことです。
選ぶ基準について、同氏は財務的な尺度を前面に出していません。「リスキーな考えと、リスキーな実装。試作の段階のものでさえ、その中に何か特別なもの、偉大さの匂いのようなものがあって、そこから新しい何かに広がることがある。だから我々の方針はこうだ。見込める利益よりも、本当にリスキーで面白いアイデアを上に置く」と説明しました。
同じ動きは今年ほかにもありました。『Journey』や『Peak』を手がけた開発元が、それぞれ自社の商業的な成功を土台にパブリッシングのレーベルを立ち上げています。資金を出す形もあれば、フルサービスのパブリッシャーとして動く形もあります。
個人開発者にとっては、出し手の選択肢が増えているという話です。とくに、既存の大手パブリッシャーが「市場に受けるか」で判断するタイプの企画とは逆向き、つまり尖っていて客層が狭い作品にとっては、届く先が一つ増えたことになります。一方で、100件超の応募に対して候補が5本から10本という比率は、狭き門であることも同時に示しています。また支援の中身がまだ確定していない段階でもあり、具体的な条件が出てくるのを待つ必要があります。
出典: Game Developer
開発者の目11年ずっと早期アクセス、それでも売れ続ける──『BeamNG.drive』の累計1000万本と2億ドル
車をぶつけて壊す物理シミュレーター『BeamNG.drive』が、2015年5月の早期アクセス開始から11年たったいまも、Steamで伸び続けています。ゲーム発見の分析を手がけるGameDiscoverCoが、同作の数字と開発元への取材をまとめました。
まず規模です。同作のSteamでの同時接続は、日常的におよそ2万5000人にのぼります。しかも早期アクセスに入ってからの全期間を通じて、同時接続が少しずつ増え続けてきました。GameDiscoverCoの推計では、累計販売は1000万本を超え、Steamの総売上はおよそ2億ドル。直近12か月だけでも130万本が売れています。
注目すべきは価格の扱いです。同作は、これまで一度も20%を超える値引きをしていません。セールの深さで売上を作る一般的なやり方とは逆で、それでも売れ続けているという形です。Steamのユーザーレビューは97%が好評を保っています。
開発元はドイツのBeamNG GmbHで、従業員は85人。ゲーム本体に加えて、企業向けの『BeamNG.tech』も運営しています。こちらは自動運転のシミュレーターなどに使われるツール版です。ゲームとしての収益と、技術そのものを売る収益の二本立てになっています。
技術の中身は、ソフトボディ物理と呼ばれる仕組みです。車体が実際にひしゃげる挙動を計算するもので、開発元は「ソフトボディ物理は長く、地味な投資だ。いまの場所にたどり着くまで、多くの作業と粘りが必要だった」と説明しています。この分野の探求は20年以上さかのぼり、2005年に登場した前身の無償ソフトが同じ狙いを持っていました。
伸びの理由としてGameDiscoverCoが挙げるのは、複数のマルチプレイやユーザー制作コンテンツ、そしてYouTuberの流入です。加えて技術的な事情もあります。多数の車をソフトボディ物理で動かす計算はきわめて重く、PCの性能が上がったことでフレームレートの落ち込みが減ってきました。
もうひとつ特徴的なのは、対象とする客層が一つではないことです。車を壊して形の変化を楽しむ人、ラリーやシムレーシングを楽しむ人、トラックシムやサンドボックス系の破壊ゲーム、サバイバル運転シムの層まで、プレイヤーの重なりが広く分布しています。同作は公式には実車のIPを使っていませんが、有志が作ったBMWやメルセデスのモデルが多数出回っており、ユーザー制作コンテンツが対象市場そのものを広げている構図です。
開発元の言葉が、この持続の理由をよく表しています。「根底にあるのは、題材が古びないということだ。物理も車も流行り廃りがない。我々の成長は、ひとつの瞬間に引っ張られたものではなく、ゆるやかなものだった。だからこそ続いてきたのだと考えている」。個人開発者にとっては、発売時の山を作ることだけが道ではないという実例です。値引きを深くせず、長く手を入れ、遊び方の幅をユーザーに委ねる。その積み重ねが11年で1000万本になった、という読み方ができます。
出典: GameDiscoverCo
きょうのSteamきょうのSteam同時接続トップ5(2026年9月23日)
2026年9月23日朝のSteam同時接続トップ5は、1位『Counter-Strike 2』が約96万7000人、2位『Dota 2』が約72万3000人、3位『WARDOGS』が約30万人、4位『PUBG: BATTLEGROUNDS』が約21万3000人、5位『Valheim』が約20万8000人でした。
上位5本の合計は約241万人で、前日の約243万人とほぼ同じ水準です。5連休の最終日にあたりますが、全体としては横ばいで推移しました。
個別に見ると動きがあります。『Dota 2』が前日の約70万5000人から約72万3000人へ、『PUBG: BATTLEGROUNDS』が約19万8000人から約21万3000人へ伸びました。一方、『Counter-Strike 2』は約98万3000人から、『WARDOGS』は約32万人から、『Valheim』は約22万人からそれぞれ減っています。この結果、前日4位だった『Valheim』と5位だった『PUBG: BATTLEGROUNDS』の順位が入れ替わりました。
『WARDOGS』は発売から日が浅く、前日比では減っているものの、依然として30万人規模を保っています。
出典: Steam公式API
PR
月蝕綺譚 -Luna Occulta-
喰われた月の下で、逢いましょう。放置系・和風ダークファンタジーRPG