10月3日(土)の朝刊まとめ
- 1Riot『2XKO』の継続には月間アクティブユーザー「数十万人の上位、あるいは数百万人」が必要だった──共同創業者マーク・メリル氏がポッドキャストで開発終了の内情を説明
- 2カプコン、次世代エンジン「REX」を支える基盤ライブラリ「RE:Dox」をOSSで公開──.NET向け構造化データエンジン、JSONの並列デシリアライズは標準比で最大約2.84倍
- 3『Reigns』開発元のNerialが13年で閉鎖──親会社Devolverと開発終了を決定、過去2年の営業損失が背景。約8人が新たな職を探す
- 4パブリッシャーからの打診をどう見極めるか──渡したSteamキーは1つも有効化されていなかった。個人開発者の報告から考える確認の手順
- 5きょうのSteam同時接続トップ5(2026年10月3日)──上位5本の合計は約229万人、WARDOGSがPUBGを抜いて3位に戻る
海外Riot『2XKO』の継続には月間アクティブユーザー「数十万人の上位、あるいは数百万人」が必要だった──共同創業者マーク・メリル氏がポッドキャストで開発終了の内情を説明
Riot Gamesの共同創業者で共同会長、CPO(最高製品責任者)を務めるマーク・メリル氏が、開発終了を決めた対戦格闘ゲーム『2XKO』について、運営を続けるには月間アクティブユーザー(MAU)が「数十万人の上のほう、あるいは数百万人」規模で必要だったとの見方を示しました。ポッドキャスト番組「The Lemonade Stand」での発言で、IGNが取り上げ、GamesIndustry.bizとAUTOMATONが10月2日付で報じています。
『2XKO』は『League of Legends』の世界観を用いた基本プレイ無料の2対2タッグ格闘ゲームで、PC、PlayStation 5、Xbox Series X|S向けに配信されています。2026年1月に正式リリースされましたが、同年8月に、運営コストが収入を大きく上回り、大型アップデートを重ねてもエンゲージメントがほぼ横ばいだったとして、積極的な開発の終了が発表されていました。
メリル氏は、作品は一部のプレイヤーには受け入れられたものの、その規模は想定していたライブサービスの形を支えるには「まったく足りなかった」と述べています。タイミングについては、開発開始から8年ほどで『ストリートファイター6』が発売されたことを要因に挙げ、本来出すべき時期、つまりそれより何年も前に出せていれば大きなインパクトを残せたはずだと振り返りました。
開発の経緯にも触れています。原型は、Riotが2016年に買収したRadiant Entertainmentの基本プレイ無料作品『Rising Thunder』で、そのシンプルな操作と1対1の格闘ゲームの発想を、LoLのIPとRiot流の競技エコシステムに組み合わせたのが出発点だったといいます。しかしリーダーシップの交代で戦略の足並みがそろわず、経営陣の分裂を招き、チームが矛盾した指示を受けることになったと認めたうえで、「責めるべきは自分たち自身だ」と語っています。
ゲームは現在も無料でダウンロードしてプレイでき、サーバーは2026年以降も稼働を続ける予定です。AUTOMATONによれば、10月には最後の大型コンテンツアップデートとして新チャンピオンの実装が予定されています。
個人開発者の視点では、ライブサービス型の損益分岐が「チームの大きさ」と「開発期間」でどこまで跳ね上がるかを示す数字として読めます。開発が長引くほど人件費が積み上がり、必要なユーザー数も市場の実態から離れていきます。小規模チームが運営型を選ぶなら、運営費を賄えるユーザー数を先に見積もり、その数字が現実的な範囲に収まるよう体制と期間を設計することが前提になります。
国内カプコン、次世代エンジン「REX」を支える基盤ライブラリ「RE:Dox」をOSSで公開──.NET向け構造化データエンジン、JSONの並列デシリアライズは標準比で最大約2.84倍
カプコンは10月2日、データ表現とシリアライズの基盤ライブラリ「RE:Dox」をオープンソースソフトウェア(OSS)としてGitHubで公開しました。同社の内製ゲームエンジン「RE ENGINE」を段階的に次世代化するプロジェクト「REX(RE neXt ENGINE)」を構成する技術のひとつとされています。AUTOMATONが報じました。
RE ENGINEは『バイオハザード7 レジデント イービル』で初めて採用され、近年では『モンスターハンターワイルズ』『プラグマタ』『鬼武者 Way of the Sword』などで使われています。REXは、同エンジンが抱えていた課題を解決する次世代エンジンとして2023年10月に開発着手が明かされていました。今回の公開は、同日に始まった技術者向けイベント「CAPCOM オープンカンファレンス RE:2026」に合わせたもので、gamebizによればイベントはREXの展望をテーマとした講演から始まりました。
RE:Doxは.NET向けのトークンベースの構造化データエンジンです。リポジトリのREADMEには、プレイヤーデータを例に、キャラクターのレベルや所持品といった情報をJSON形式に変換し、読み込んだうえで名前を書き換えたり所持品を追加したりするサンプルコードが掲載されています。こうしたデータの変換や編集を高速に行うための技術です。
公開されたベンチマークでは、並列処理によるJSONからのデシリアライズが、.NET標準の「System.Text.Json」と比べて最大約2.84倍の速度を示しています。ただし、結果はデータの形状や実行環境、CPUなどによって異なるとされています。
ライセンスはApache-2.0で、条件を守れば商用利用や改変も可能です。
個人開発者の視点では、大手が自社エンジンの基盤部品を商用可のライセンスで出したこと自体に意味があります。セーブデータや設定、マスターデータの読み書きは規模が大きくなるほど処理時間と負荷の差が効いてくる部分です。.NETやUnityでデータ量の多いゲームを作っている場合、自前のシリアライズ処理と比べてみる候補になります。採用する際は、Apache-2.0の表示義務などの条件を確認しておくのが前提です。
出典: AUTOMATON
海外『Reigns』開発元のNerialが13年で閉鎖──親会社Devolverと開発終了を決定、過去2年の営業損失が背景。約8人が新たな職を探す
カードを左右にスワイプして王国を治める『Reigns』シリーズや『Card Shark』で知られるスタジオNerialが、閉鎖を発表しました。親会社のDevolver Digitalと共同で、スタジオでの開発を終えると決めたとしています。mobilegamer.biz、GamesIndustry.biz、GameBusiness.jpなどが報じています。
Nerialは声明で「13年と11本の発売タイトルを経て、Devolverのパートナーとともにスタジオでの開発を終えることを決めた」と述べました。GamesIndustry.bizは、過去2年間の大きな営業損失を経てスタジオが「休眠モード」に入ると伝えています。Devolver Digitalは、以前から複数の『Reigns』作品でパブリッシングを手がけていたNerialを2021年に買収していました(金額は非公表)。
mobilegamer.bizによれば、2016年発売の初代『Reigns』は発売以来およそ620万ドルを稼いだと推計されています。その後、ライセンス作品として『Reigns: Game of Thrones』(推計約220万ドル)、Netflix経由で配信された『Reigns: Three Kingdoms』、最近では『Reigns: The Witcher』(推計約19万1000ドル)を手がけました。Apple ArcadeやGoogle Play Passでも複数作を配信し、2024年にはPC向けの物語スリラー『The Crush House』を発売しています。
声明では影響を受ける人数は明らかにされていませんが、LinkedInの投稿からは創業者を含む約8人が職を失うとみられます。創業者のタマラ・アリオ氏とフランソワ・アリオ氏は、チームは今後それぞれ新たな機会を探すとし、Devolverをはじめとする協力者に感謝を示しました。2人は、これまでの出来事を振り返る時間を取ったうえで、自分たちでゲームを作り続けるつもりだと述べていますが、次の計画や閉鎖に至った詳しい経緯には触れていません。
個人開発者の視点では、ヒット作を持ち、大手インディーパブリッシャーの傘下に入ったスタジオでも、数年の損失が続けば存続が難しくなることを示す事例です。一つのフォーマットを有名IPとのコラボやサブスクリプション配信へ広げてきた一方で、後年の作品の推計売上は初代から大きく下がっています。シリーズを続けるなら、各作の売上の推移を見て次の投資判断をすることが欠かせません。
出典: mobilegamer.biz
開発者の目パブリッシャーからの打診をどう見極めるか──渡したSteamキーは1つも有効化されていなかった。個人開発者の報告から考える確認の手順
海外掲示板Redditのゲーム開発者向けコミュニティ「r/gamedev」に投稿された、ある個人開発者の報告が注目を集めています。AUTOMATONが10月1日付で報じました。投稿者は、11月にSteamで発売予定のデッキ構築型ローグライトを開発している個人開発者です。
報告によると、投稿者のもとに、あるパブリッシャーからNintendo Switch版のパブリッシングを打診するメールが届きました。条件は前払い金なし、移植・品質保証・認証の費用はパブリッシャー負担、ニンテンドーeショップの収益から約1万ドルを回収した後は51対49で開発者側に有利に分配する、というものでした。
投稿者は契約前の段階として、秘密保持契約のための情報、技術面のアンケート、テスト用のSteamキー5つを送りました。3日後、パブリッシャーから「包括的なレビュー」を行ったとして、技術陣がプロジェクトの完成度と最適化に感銘を受けたという連絡が届きましたが、その称賛の内容は投稿者自身がアンケートに書いた説明とほぼ同じだったといいます。同じメールで当初のパブリッシング提案は撤回され、代わりに固定料金での移植サービスが提案されました。
投稿者がSteamworksのツールで送付したキーを無効化しようとしたところ、5つのキーはいずれも有効化されていませんでした。テストプレイやビルドのテストは行われていなかったとみられます。投稿者は設計資料を秘密保持契約の対象とし、ソースコードへのアクセスも正式な契約後に限っていたため、機密情報の流出はなかったとしています。なお、この報告は開発者側の視点によるもので、パブリッシャー側の意図は明らかになっていません。
投稿者は、同じような打診を受けた場合、渡したSteamキーの有効化履歴を照合し、本当にゲームを遊んだうえでの評価かを確かめるよう勧めています。また、頼んでいない契約の打診からすぐに有料サービスの見積もりにつなげるのはよくある販売の型だとし、提示された料金はインディー向け移植スタジオの見積もりと比べて判断することも推奨しています。
個人開発者にとっては、そのまま使える確認手順です。テスト用キーは相手ごとに発行して記録しておく、有効化の有無で検討の実態を確かめる、資料は秘密保持契約の範囲で出しソースコードは正式契約まで渡さない、有料の提案は相見積もりで判断する。好条件の打診ほど、この順番を守る価値があります。
出典: AUTOMATON
きょうのSteamきょうのSteam同時接続トップ5(2026年10月3日)──上位5本の合計は約229万人、WARDOGSがPUBGを抜いて3位に戻る
2026年10月3日朝時点のSteam同時接続プレイヤー数の上位5本は、以下のとおりです。1位はCounter-Strike 2で1,003,789人(当日ピーク1,160,588人)。2位はDota 2で688,907人(同790,564人)。3位はWARDOGSで229,698人(同231,901人)。4位はPUBG: BATTLEGROUNDSで189,065人(同605,728人)。5位はFiveMで181,272人(同184,521人)です。
上位5本の合計は約229万3000人でした。前日の約235万3000人から約6万人減っています。減少分の大半はCounter-Strike 2で、104万8000人台から100万3000人台へと約4万5000人下げました。PUBGも21万9000人台から18万9000人台へ約3万1000人下げています。
順位の動きとしては、WARDOGSとPUBG: BATTLEGROUNDSが再び入れ替わり、WARDOGSが3位に戻りました。WARDOGSは前日の21万3000人台から22万9000人台へ約1万6000人増え、3日続いた下げが止まった形です。FiveMは17万7000人台から18万1000人台へ小幅に伸びています。
Counter-Strike 2は100万人の大台をかろうじて維持しました。土曜日の朝の数字で、週末にかけての動きを見ていく位置です。
出典: Steam
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